テンナンショウいいよね!

あぁもうテンナンショウ最高や…

モモイロテンナンショウ-Arisaema candidissimum-

モモイロテンナンショウ

Arisaema candidissimum W.W.S

Notes Roy. Bot. Gard. Edinburgh 10: 8(1917)

 

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Arisaema candidissimum

Lijiang, Yunnan

 

Sichuan, Xizang, Yunnanに分布する白花〜桃色の仏炎苞の一種。

根茎はやや扁平な球形、葉は1〜2枚、小葉は3枚。未成熟では単葉、時に単葉のまま開花することがある。

雌雄偽異株、ごくまれに両性花をつけることがあるが、イレギュラーである。

仏炎苞は葉より低いか同等程度の高さで展開し、偽茎は発達しない。

自生地では2000〜3000mの高地のやや日当たりの良い草地や林床に生育する。

 

さて、本種はA. franchetianumと交雑することがある。

以下の画像が交雑個体である。なお、分布域が重なっているのはA. franchetianumであるが、A. fargesiiとの交雑とする見方もある。

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A. candidissimum × A. franchetianum

(natural hybrid )

Liangshan, Sichuan

 

A. fargesiiとA. franchetianumに関しては別項する。

交雑個体では大型化しやすく、また仏炎苞の白条がはっきりとし、開口部がやや狭く付属体が顕著に伸び前屈する。

 

交雑していないと思われる個体群では仏炎苞舷部が立ち上がるかやや斜め程度で、開口部を覆うことはない。また交雑個体に比較し付属体は棒状で、前屈せず伸び上がらない。

 

なおいずれも仏炎苞の色彩にかなりの変異があり、緑〜白〜赤〜褐色まで確認している。

日本国内で流通している個体は過去に入荷した山採り品の中から”桃色”を選別したもので、自生地では白色もかなりの割合存在すると聞いている。

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